悪質な取立てにあったので慰謝料を請求したいのですが…
業者の取立てが悪質であり、民法の不法行為(709条)に該当する場合には、その業者に対して慰謝料を請求することができます。
慰謝料の請求は、悪質取立てに対する有効な対抗手段になります。
慰謝料の請求が認められたケースは?
判例上、慰謝料の請求が認められたケースとしては、次のようなものがあります。
■破産者およびその妻に対する金融業者の取立手段が、暴行、脅迫、監禁によるもので、破産者に対する180万円の慰謝料の支払いを認めたケース(名古屋地判.昭61.3.24)
■サラ金業者が玄関前に「借りた金を返してください」という貼り紙をした取立方法を違法として慰謝料10万円の支払いを命じたもの...など
貸金業法違反の業者への対処方法は?
貸金業法違反の業者に対しては、業務停止や登録取消しの行政処分を求めることです。苦情の申立先は、金融監督庁(各地の財務局)または都道府県の貸金業指導係になります。
違法な取立てによって、精神的な苦痛を受けた場合は?
その場合には、民法上の不法行為として慰謝料の請求ができるケースがありますので、借金の整理とあわせて、弁護士会の法律相談センターなどで、相談されるのがよいと思われます。 |